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2024.02.14
2024年7月発行の新札に搭載されている新技術
日本銀行は、2024年7月3日に新しい一万円札、五千円札、千円札を発行します。
この三枚のデザインが新しくなるのは、2004年以来20年以来となります。
世界でも有数の偽造防止技術をもつ日本の粋を集めた新紙幣のご紹介を致します。
すき入れ(透かし)
現行のお札でも導入されているすき入れ。
透かしとも呼ばれていて、なじみ深いものですよね?
新紙幣には、このすき入れを進化させた高精細すき入れが採用されています。世界初の技術です。
現行のお札の透かしは、肖像だけの透かしで背景には特に何も施されていませんが、新紙幣の透かしには、背景に日本でも昔から愛される菱のような柄が採用されています。
3Dホログラム
新札に新しく取り入れられたホログラム。
各紙幣の肖像や桜、紙幣の額面の数字が見る角度によってデザインや色が変わる3D仕様になっています。
この3Dホログラムの技術がお札に搭載されるのは、世界初です。
ユニバーサルデザイン
ユニバーサルデザインとは、すべての人が使いやすい、みんなに優しいデザインのことを指します。
お金は子どもも高齢者も、視覚や聴覚に障がいを持つ方、日本にすむ人だけでなく外国からの旅行者なども利用します。
そういったすべての方に使いやすいお札を目指して、デザインが変更されます。
お札ごとで少しずつデザインを変える
現在は右側に肖像、中央に透かし、左の上下中央に漢数字、左右の上部にアラビア数字が表示されています。
新紙幣では、
- 一万円札、千円札は右に肖像、中央に透かし、左に数字
- 五千円札は右に肖像、中央に数字、左に透かし
という並びでデザインされています。
識別マークの位置を変更
ここで指す識別マークとは、触っただけでお札の額面がわかるようにするマークのことを言います。
現行のお札では、左右の下部にそれぞれの額面に応じた形のものが凹印刷されていますが、新札では11本の斜線が、お札ごとで別の場所に凹印刷されています。
額面数字を大きく表示
表面、裏面どちらの面でも、数字が大きく表示されるようになりました。
また、肖像が載っている面では現在の漢数字とアラビア数字の場所が入れ替えられ、さらに大きくなりました。
漢数字になじみがない外国人や子どもでもわかりやすいようになっています。
新紙幣のデザインに採用された著名人
新紙幣3種類のデザインとなる著名人は以下の通りです。
一万円は渋谷英一
渋沢栄一(1840-1931)は日本の実業家で、「日本資本主義の父」とも呼ばれています。創設した企業は「第一国立銀行(現:みずほ銀行)」、東京海上保険会社(現:東京海上日動火災保険)、東京瓦斯会社(現:東京ガス)、大阪紡績会社(現:東洋紡)等です。そのうち設立・運営に携わった企業を母体として現存している企業は167 社にあい、そのうち上場した企業は 99 社にものぼります。
また教育を重視したことから「商法講習所(現:一橋大学)」「大蔵経済専門学校(現:東京経済大学)」などの設立にも貢献しました。
五千円は津田梅子
津田梅子(1864-1929)は、日本の女子教育家として知られています。「男性と協同して対等に力を発揮できる女性の育成」をめざしました。日本初の女子留学生の一人で、女子英学塾の創設者であり、日本における女子教育の先駆者と評価されています。現在の津田塾大学の前身である「女子英学塾」を1900年に設立しました。
千円札は北里柴三郎
北里柴三郎(1853-1931)は、「近代日本医学の父」として知られる微生物学者・教育者です。1889年に破傷風菌の純粋培養に成功、翌1890年に血清療法を開発、さらに、1894年にペスト菌を発見し、「感染症学の巨星」と呼ばれています。
お札の肖像画はどのように決まるのか
肖像をはじめとするお札の様式は、通貨行政を担当している財務省、発行元の日本銀行、製造元の国立印刷局の三者で協議しています。最終的に決定するのは日本銀行法によって財務大臣です。
まとめ
キャッシュレスが進んでいるとはいえ、まだまだ紙幣や硬貨も使われている日本。
外国では、偽札の可能性があるのでカード決済が通用されていますが、日本ではこういった技術のおかげで現金支払を支えているのかもしれませんね。
無人売店や自販機をオフィスや工場などに設置するサービスを展開している当社としては、新紙幣がいつごろからどの程度流通するようになるのか気になるところですが、株価もバブル後最高値を更新していますし、この新紙幣を機に経済がもう少し上向きになることを願っています。
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